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日立グローバルライフソリューションズ

日立グローバルライフソリューションズグループは、事業活動において、少なからず生態系に影響を与えています。当グループでは、生態系 保全の一つとして、生態系に影響を及ぼす可能性のある化学物質を適正に管理します。
また、生産プロセスにおける化学物質の排出削減に取り組んでいます。

生態系の保全と企業のかかわり

私たちの生活は、大気・水・土壌・動植物などの自然資本によって提供される、さまざまな自然の恵み(「生態系サービス」)によって成り立っています。当グループにおいても、原材料の調達や製品の製造、輸送時のエネルギー使用など、全てのバリューチェーンにおいて、少なからず生態系に影響を与えています。そこで私たちは、「事業を通じた貢献」と「自然保護に関する社会貢献活動」の両面から、「生態系サービス」を維持・回復するよう努めています。このうち「事業を通じた貢献」としては、生態系への負荷を軽減する設計・生産活動を推進するとともに、省エネ製品を提供しています。化学物質の管理についても、生態系の保全活動の一環と位置づけ、適正に管理しています。また、「自然保護に関する社会貢献活動」では、海外グループ会社も含め、生態系の保全活動を推進しています。

生態系保全の取り組み

日立グループでは、生態系の保全を促進するために、バリューチェーンを含む具体的な企業活動内容を示した「生態系保全活動メニュー」を2016年度に新たに作成しました。この活動メニューは、116項目で構成されており、日立グローバルライフソリューションズグループでは、このメニューの中から2016年度以降新規に実施した活動の合計件数を生態系保全活動の目標として設定しています。

日立グローバルライフソリューションズグループの2018年度の「生態系保全活動メニュー」の新規活動件数は目標3件に対して実績4件でした。主な活動としては、従業員のボランティアによる海洋生物の放流活動などを行いました。

日立グループ「生態系保全活動メニュー」の概要
区分 活動例 項目数
事業所 生産 再利用ができない資源利用量の低減 4
輸送 生態系に配慮した梱包材の利用 7
回収・廃棄・リサイクル 製品含有有害物質の削減 2
製品企画・開発・設計 研究・開発時に、製品のライフサイクルにおける生物多様性への影響を推計し、必要に応じて、軽減策を実施 3
敷地管理 在来種の採用、ビオトープの設置 17
水利用 雨水の利用 1
バリューチェーン 出資・買収 出資・買収判断時に生物多様性への影響を確認し、影響を最小限にするための施策を実施 1
新規進出・拡張 投資判断基準に生物多様性への配慮を盛り込む 1
事業開発 水・空気・土壌を浄化する製品・サービスの開発・事業展開 1
調達 生物多様性に配慮していることが確認された紙など事務用品の優先調達 17
輸送 海上輸送におけるバラスト水に関する対策を実施 2
販売 "生物多様性に配慮した製品"の拡販活動の実施 9
回収・廃棄・リサイクル 部品のリユース・リサイクル 7
バリューチェーン全体 再生可能エネルギーの導入促進 1
コミュニティ コミュニケーション 従業員による社外活動の推進 3
社会貢献 地域に根ざした植生活動 12
流域生態系に配慮した水利用 取水 生物相の観測または情報収集(取水量による生態系への影響) 14
排水 生物相の管理指標の設定・観測(生息生物種・個体数) 14

生態系保全における取り組み事例

タイにおける生物の放流活動

日立コンシューマ・プロダクツ(タイランド)は、SDGsの目標の一つである海洋資源の保全に貢献するために、NGOが実施する海洋の生態系保全活動を継続的に支援しています。2018年8月は、タイのチョンブリー県ムアンチョンブリー郡ウォンナパ・ビーチにて、コモリザメとタイワンガザミの放流を行いました。NGOがタイ王国軍の協力を得ながら実施する放流活動に、44名の従業員がボランティアで参加し、コモリザメの稚魚10匹とタイワンガザミの稚ガニ100匹を放流しました。活動を通じて参加者は海洋資源の保全の大切さを学びました。

放流の様子

製品含有化学物質の管理

生態系保全活動の一つとして当グループでは、製品の開発設計段階から、材料や部品の調達、製品の製造の各段階における材料・部品などに含有する化学物質の管理を行っています。特に重要な調達における化学物質の管理は、日立グループとして公開している「日立グループグリーン調達ガイドライン」に従って、厳しく管理しています。製品に組み込まれる材料、部品はもとより、製造工程で使用する油脂類など、生産にかかわる全ての購入部材について、サプライヤーの協力を得ながら、化学物質の含有量調査を実施しています。

さらに、J-Moss*1にもとづき製品の化学物質の含有情報をウェブサイトで開示しています。*2

*1
JIS C 0950「電気・電子機器の特定の化学物質の含有表示方法」の通称。
*2
冷蔵庫、洗濯機・衣類乾燥機、電子レンジ、エアコン

生産プロセスにおける化学物質削減

当グループでは、大気汚染を防止するために、化学物質を適正に管理するとともに、工場から排出される揮発性有機化合物(VOC)などの排出削減に取り組んでいます。活動目標としては、化学物質大気排出量原単位*3を指標として、2018年度に2006年度比で33.4%改善することを目標に取り組んできました。

2018年度の化学物質大気排出量原単位は、改善率33.4%の目標に対し、47.7%と目標を大きく上回り達成しました。主な改善施策としては、塗装部品の削減を進めたことにより、塗料に起因する化学物質の排出量を削減したことが挙げられます。その結果、化学物質大気排出量原単位を改善することができました。2019年度からは、他の指標と同様に、基準年度を2010年度に変更して、引き続き化学物質大気排出量原単位の改善を推進します。

また海外の製造会社を含めた各製造拠点の所在地の法令により測定が義務づけられている硫黄酸化物(SOx)と窒素酸化物(NOx)などの排出量を把握し、法令に従った適正な管理を実施しています。

*3
化学物質大気排出量を活動量で割った値
*4
化学物質大気排出量と密接な関係をもつ値。(例:化学物質取扱量、生産高など)