3ドレン水の排水について129 ●ブレージングプレート式熱交換器は、分解洗浄が不可能な構造となっていますので次の方法で洗浄してください。 ●洗浄後、正常に運転できることを確認してください。プレート式熱交換器はスケールが原因で能力が低下したり、流量の低下によっては凍結破壊をする場合があります。このため、計画的・定期的なメンテナンスによるスケール生成の防止が必要です。 ●シーズンイン前に次の点検を行ってください。① 水質検査を行い、基準以内であるか確認してください。② ストレーナーの清掃を行ってください。③ 流量が適正であることを確認してください。④ 運転点(圧力・流量・出入口温度など)に異常がないか確認してください。① 水の入口配管に薬品洗浄用の配管接続口があることを確認してください。対スケール用の洗浄剤としては、蟻酸・クエン酸・ シュウ酸・酢酸・燐酸などを5%程度に希釈したものを使用することができます。塩酸・硫酸・硝酸などは腐食性が強いため絶対に使用しないでください。② 入口接続口の前と出口接続口の後にバルブがあることを確認してください。③ 洗浄剤循環用配管をプレート式熱交換器出入口配管に接続し、50〜60℃の洗浄剤を一旦プレート式熱交換器に満たして、 その後ポンプで洗浄剤を2〜5時間程度循環させてください。循環時間は、洗浄剤の温度や、スケールの付着状況によって異なりますので、洗浄剤の汚れ(色)の変化などによって、スケールの除去程度を判断してください。④ 洗浄循環後、プレート式熱交換器内の洗浄剤を排出し、1〜2%の水酸化ナトリウム(NaOH)または重炭酸ソーダ(NaHCO3) 水溶液をプレート式熱交換器に満たした後、15〜20分間循環して中和してください。⑤ 中和作業後には、クリーンな水でプレート式熱交換器内を注意深くリンスしておいてください。⑥ 市販洗浄剤をご使用の場合には、ステンレス鋼と銅に対して腐食性のない洗浄液であることを、事前に確認してください。⑦ 洗浄方法の詳細については、洗浄剤メーカーに問い合わせてください。チラーユニットは全数工場出荷前に通水して試験を行っているため、製品内の水配管や水側熱交換器内に少量の水が残っている場合があります。現地設置後に水配管接続部の閉止キャップを外す際に水が出る場合がありますのでご注意ください。水側熱交換器や水配管構成部品に鋳鉄製を使用している製品では試験の影響で赤水が出る場合もありますが異常ではありません。チラーユニットには高圧ガス保安法に基づき「許容圧力以下にもどすことができる安全装置」である安全弁や溶栓が付いている機種が あります。これらの安全装置は火災発生時など冷媒の圧力が機器の許容値を超える場合に冷媒を機外に放出するためのものです。 冷媒が滞留する可能性がある設置場所では酸素欠乏が発生しないよう、都道府県の指示に基づきチラーユニットから屋外の安全な 場所まで放出管を施工してください。チラーユニットの運転中には結露水が発生します。 また空冷ヒートポンプ式機種の加熱運転中に行う除霜では融解水も発生します。 そのためコンクリート基礎には防水処理を施し、周囲に排水溝を設けてください。「ドレン接続口」や「ドレン排水口」を設けてある機種はそこから集中的に排水されますので、排水管の接続やドレン受けの設置により排水処理が可能です。なお複数のドレン接続ロ・ドレン排水口がある機種では特に記載がない限り、いずれかではなく全ての接続口・排水口から処理してください。冷水流量管理冷水流量不足はプレート式熱交換器の凍結事故につながります。ストレーナー詰まり・エアがみ・循環ポンプ不良などによる流量減少がないか、プレート式熱交換器出入口の温度差または圧力差の測定により点検してください。温度差または圧力差の経年増加が見られ適正範囲を外れた場合には流量が減少していますので、運転を中止し原因を取り除いた後運転を再開してください。凍結保護装置作動時の処置運転中に万一、凍結保護装置が作動した場合には、必ず原因を取り除いた後に運転を再開してください。凍結保護装置が作動した時点では部分的に凍結しています。原因を取り除く前に運転を再開すると、プレート式熱交換器を閉塞させ氷を融解させることができなくなるだけでなく、繰り返し凍結によりプレート式熱交換器が破損し冷媒漏れ事故または冷媒回路への水浸入事故につながります。水質管理・水側熱交換器の取り扱い2日常保守管理についてその他配管工事1水側熱交換器内の残水について3プレート式熱交換器のメンテナンス2安全弁・溶栓の放出管の接続について
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