11据付工事に際してのご注意1.据付場所の選定条件について①クーリングタワーから排出される空気が循環してすぐに吸い込まれない場所を選んでください。②気温が低く風通しのよい場所で、他の熱源から輻射熱を受けない場所を選んでください。③水源に近く、水配管に便利な場所を選んでください。④送風機の反響音が発生しないような場所を選んでください。クーリングタワーの近くに遮へい物がありますと、反響音として、運転音が増加されます。反響音を防ぐために、遮へい物との距離を3m以上とれる場所が必要です。⑤設計能力を発揮させるために、クーリングタワーの空気吸込口と遮へい物の距離を下記のとおり空けてください。ただし、三面以上囲われる場合は、別途検討を要します。型 式距 離MT-2L2〜60L1MT-2R2〜60R10.5m以上MT-80L1・100L2MT-80R1・100R21m以上⑥ガス・粉じん量が少なく、高温排気の影響を受けない場所を選んでください。⑦動植物に直接風があたらない場所を選んでください。なお、次の場所は、クーリングタワーの据付に不適当なので避けてください。●屋根の軒下 ●窓ぎわ ●物干しの下 ●煤煙を吸い込む場所 ●袋小路など ●空調用外気の取入口の近く ●人の通るところ2.基礎工事について①クーリングタワーの据付前に、基礎工事を完了させてください。②基礎のレベル出し(精度±2mm)、アンカーボルトの箱抜きおよびモルタル仕上げは顧客側にて施工してください。③40〜100冷却トンは、清掃用ドレンが架台下面よりさらに下がっていますので「ベタ基礎」の場合は、清掃用ドレン不付改造手配、または「ベタ基礎」を改造(かさ上げ・座繰り)してください。3.水配管工事について①接続する付帯設備の説明書を必ず参照してください。また、配管サイズおよび出入口方向に注意してください。②配管接続時には、クーリングタワーの配管をレンチなどで固定して接続してください。水槽が樹脂製ですので力を掛けると水槽が破損します。③接続する配管には支持を設け、水槽に配管の荷重を掛けないでください。また、振動が伝わらないようにフレキシブルジョイントを接続部に使用してください。④循環ポンプは、必要吸込ヘッドを確保するために、クーリングタワー水槽の運転水位より必要吸込ヘッドを確保した下側に設置されていることを確認してから配管施工してください。また、吸込配管が運転水位より高くならないようにしてください。溢水の原因となります。⑤クーリングタワー入口配管には、水量調整弁を取り付けてください。⑥補給水配管には、自動・手動ともバルブを取り付けてください。⑦ボールタップにかかる設計水圧は147±49kPaです。196kPaを越える圧力の場合は、減圧弁などを取り付けて設計水圧に調整してください。⑧冬期休止する場合、管内の水が凍結して断水・配管の損傷などが起きますので、水抜き用に配管下部に水抜きを設けてください。また、通年使用する場合は防露および断熱などの対策を行ってください。4.電気工事について①0.2kWをこえる電動機には電気設備技術基準により、過負荷保護装置の設置が義務づけられていますので、必ず設けてください。(MT-15L2・MT-15R2型以上に相当します)なお、過負荷保護装置は電動機ごとに設けてください。②クーリングタワーは電気設備技術基準により、漏電遮断器の設備が義務づけられていますので、必ず設けてください。③設計基準温度を下回って運転する場合、運転電流・消費電力は設計基準時の値より大きくなります。運転期間など現地の状況に応じて、サーマルリレーを設定してください。④サーマルリレー設定の目安は、次のとおりです。〔運転期間夏のみ〈定格電流値〉、中間期まで〈定格電流値×1.1〉、冬期まで〈定格電流値×1.2〉〕⑤クーリングタワーの電動機は絶縁強化型ではありません。 インバーターを接続しないでください。5.その他騒音規制法により指定地域内において、工場または事業場に特定施設を設置しようとする場合は、その特定施設設置の工事開始30日前までに当該都道府県知事に「特定施設設置届」の提出が必要とする場合があります。(各都道府県公害防止条例により規定されていますのでご注意ください)水質管理のご注意循環水は放っておくと、水槽や配管にスライム(ヌルヌルした物質)が堆積してきます。このスライムの組成は、多くの藻類・菌類から成っており、特に藻類の代謝産物は他の細菌類の増殖を助長することがあります。細菌の中には病原菌もありますので、藻類の発生を防止するよう水質の管理を実施してください。また、水質管理は、腐食などの機器の管理にも有効です。年間運転する場合のご注意中間期や冬季は、水温の過剰な低下および吸込口や回転部の凍結などが発生し、運転ならびに機器に支障をきたす場合もありますので、凍結抑制が行える「サーモコントロール式低騒音型」を推奨します。また、停止中においては水槽内の凍結を抑制する「ヒーター・安全装置付」のオプションを推奨します。選定時のご注意負荷側機器の特性により定格運転以上の能力がクーリングタワーに必要となる場合があります。この場合クーリングタワーの能力は、必要とされる最大能力を基準に考える必要があります。負荷側機器の取扱説明書・技術資料をご確認ください。
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