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Hitachi

日立グローバルライフソリューションズ株式会社

01 Project Story キッチン・家電

Project Story01 Project Story キッチン・家電

TEAM INTERVIEWTEAM INTERVIEW

タテ型洗濯乾燥機の商品力をさらに高めるため、
業界初となる新機能搭載にチャレンジ

さまざまな領域で洗濯機の開発に従事している4名の社員が、
液体洗剤・柔軟剤の自動投入機能を搭載させるまでの苦労を語ります。

Desing設計

菅原 道太
設計(製品)
菅原 道太 MICHITA SUGAWARA
プロダクト統括本部 生活家電本部 第一設計部
2006年入社
工学研究科 機械システムデザイン工学専攻修了
※所属は2019年4月時点

各部署の飽くなき探求心で
業界初の新機能搭載を実現

当社では、毎年、新たな洗濯機を開発・発売しています。製品開発にあたる際は、実際に当社製品をご使用いただいている一般のユーザー様などからアンケートをとり、製品の改善点や、付加すべき新機能などを模索していきます。2018年向けの新製品開発でテーマとなったのが、お客様の使い勝手をより良くするため液体洗剤や柔軟剤を自動で投入するという新機能の開発・搭載でありました。国内家庭用タテ型洗濯乾燥機への搭載としては、業界初※になります。※2018年10月23日現在
この課題を実現させるには、液体洗剤や柔軟剤を入れておくためのタンクを設ける必要があります。設計面から考えれば、水道水を給水するユニット部の近くに配置するのが効率的ですが、洗濯機の奥側になるため、使い勝手が悪くなってしまいます。また、タンクを新たに設置しつつも製品自体のサイズとしては、設置性を損なわないことも求められるため、ハードルは非常に高かったです。頭をひねりにひねった結果、従来品では洗濯槽の手前に配置していた操作パネルをガラスフタ部分に移動させることで、操作性を損なうことなく、見やすく、デザイン性の高いものにし、その空いた手前のスペースにタンクを設置することで使い勝手の良い構成にしました。
世の中に無数にある液体洗剤や柔軟剤を調査し、どのような構造がふさわしいのかを絞り込んでいく過程では、生産技術部と協力してテストを繰り返し行いました。また、液体洗剤や柔軟剤を自動投入するためのソフトウェア開発においては電子制御設計部に、操作性・安全性などにおいては品質保証部に協力をあおぎながら、さまざまなセクションと連携し、開発を行いました。前例のないチャレンジなので、関係者の誰もが手探り状態でありましたが、関係メンバー全員が使い勝手を始め、性能やコストに関して妥協することなく、検討してくれたおかげで、無事に製品化にこぎつけることができました。

00 Project Story キッチン・家電

Industrial ScienceIndustrial Science生産技術

林 祐太朗
生産技術
林 祐太朗 YUTARO HAYASHI
プロダクト統括本部 生活家電本部 開発センタ
2012年入社
理工学研究科 経営システム工学専攻修了
※所属は2019年4月時点

前例のないミッションに対して
工場全体が一丸となって向き合う

液体洗剤・柔軟剤の自動投入機能は、未知の領域への挑戦でした。私が所属する開発センタは、主に性能開発を担当している部署です。今回のケースでは、自動投入機能を製品に搭載するうえで、最適な構造や制御方法を確立することがミッションでした。
しかし、タテ型洗濯乾燥機への搭載は業界初ですから、当然、社内にはノウハウが少なく、液体洗剤や柔軟剤についての知見がないに等しい状況でした。市販されている液体洗剤や柔軟剤は、性能や特性が様々です。しかし、当社が自動投入機能を洗濯機に搭載する上では、どのような液体洗剤・柔軟剤を使っても、そして国内のどのような地域で使っても、十分な性能を発揮できるように作り込まなくてはなりません。そのため、今回の開発では、液体洗剤や柔軟剤の知見を深めることから着手しました。当初は、液体洗剤・柔軟剤をそれぞれ50種程度選定しましたが、後に自動投入装置を用いた性能評価試験を実施することを考慮すると、これでは多すぎます。そこで、化学技術グループなどにも協力を要請し、成分や特性を分析した上で、最終的には5種程度まで絞り込みました。そのうえで、設計部や製造部、品質保証部と緊密にやり取りを行い、試作と検証を幾度も繰り返しながら、タンクの構造や洗濯機内の配管構造、制御方法について、最適な形を追及していったのです。
こうして、業界初となるタテ型洗濯乾燥機への自動投入機能の搭載を実現することができましたが、振り返ってみれば、多賀工場の総力を結集した開発だったと思います。従来にない機能を製品化するうえでは、誰もが不安を抱えていたはずです。それでも、決められたスケジュールから遅延することなく製品化できたのは、情報共有が徹底できていたからだと思います。私自身、このプロジェクトに関わったことが自信になりましたし、社内に心強いメンバーがそろっているのだと実感できたという意味でも貴重な経験になりました。

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Desing設計

高田 健太郎
設計(ソフトウェア)
高田 健太郎 KENTARO TAKATA
プロダクト統括本部 生活家電本部 電子制御設計部 第一ソフト設計グループ
2011年入社
工学研究科 情報工学専攻修了
※所属は2019年4月時点

電子基板は従来と同じという制約下で新たな制御機能を付加していく

洗濯機の動作を制御するソフトウェアの開発が、私の担当です。今回のプロジェクトでは、新製品の開発コンセプトが決まった後から本格的に参加しました。
液体洗剤・柔軟剤の自動投入に関する部分でいうと、洗濯行程における投入のタイミングについて本体設計担当や生産技術担当とともに考案し、それに沿ってプログラムを組んでいきました。最も苦労したのは、新しい機能を搭載しつつ、いかに製造コストを抑えるかを考えなければならなかった点です。このプロジェクトでは、コストを抑えるために、従来製品と同じ電子基板やマイコンを踏襲し、最小限の変更による設計を行うことが鍵となっていました。自動投入以外の機能はこれまでとほぼ同等ですから、単純に制御する電気部品がプラスされるわけです。しかし、マイコンは従来と変わらないので、処理能力の上限を視野に入れたうえでプログラムを組んでいく必要がありました。また、初の試みなので、製品出荷検査の内容を考えるのにも苦労しましたね。本体設計部や製造部や品質保証部と協議しながら、どの部品にどのような負荷をかければ効率よく問題の有無を判断できるのか、幾度も試行錯誤を繰り返していました。
なお、このプロジェクトは、業界初の機能を付加するという意味では全関係者にとって挑戦でしたが、個人的には別の意味合いでも新たな挑戦でした。以前は、上からの指示に沿ってプログラムを組むことに専念していればよかったのですが、今回はチームの取りまとめ役を担ったので、メンバー同士の打ち合わせを小まめに実施し、問題の早期発見や迅速な対応を心がけていました。他のセクションとの協議に出席して意見を交わしたり、自身の部署では各メンバーの進捗状況に目配りしたりと、経験したことのない苦労を味わいましたが、これまでで最も深くプロジェクトに関わりましたから、無事に製品が形になったときの達成感や喜びも大きかったですね。

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Quality AssuranceQuality Assurance品質保証

蛭田 友美
品質保証
蛭田 友美 TOMOMI HIRUTA
CS統括本部 品質保証本部 第一品質保証部 洗濯機品質保証グループ
2015年入社
工学部 生体分子機能工学科卒
※所属は2019年4月時点

みんなの苦労の結晶だからこそ
ユーザー目線で厳しく検証

私が所属する洗濯機品質保証グループでは、洗濯機全般を対象に、品質の評価をしています。例えば操作パネルの表示内容や各コースの運転動作など、さまざまな角度から製品として出荷しても問題ないかを確認しています。また、操作性や安全性など、一般のユーザー様の目線に立って問題点を指摘し改善に繋げることで、一人でも多くのお客様に喜ばれ信頼される製品づくりをめざし、日々業務に従事しています。
今回のプロジェクトには、まだ一部に手作り感の残る1台目の試作機が完成したタイミングから関わりました。開発初期は、想定していたとおりに動作・機能するかどうかが最大の焦点になっており、安全性の面や操作性の面から見ると、さまざまな改善点が浮上します。最初にチェックした際は、100件以上の問題を指摘しました。指摘を受けた設計部や生産技術部は、課題を解消しながら次の試作機やソフトウェアをつくりあげていきます。なお、私のミッションは、製品を前にした一般ユーザーがどのような使いかたをするのか、ありとあらゆる可能性を視野に入れて操作性や安全性をチェックすることです。しかし、液体洗剤や柔軟剤の自動投入装置の取り扱いは前例がありません。今までは先輩方の指示のもと、既に制定された規格・基準や過去の試験記録に基づき、決められた項目に沿って確認作業に従事してきましたが、今回は試験項目や方法も含めて自分で考え、要期を守るよう日程・計画したため、とても苦労しました。自身の知見だけではカバーしきれないので、部署内の先輩方はもちろん、さまざまな部署の方々から意見をうかがい試験を進めていきました。
つくり手のみなさんは、誰もが真摯に課題と向き合い、より便利な製品を生み出すことに全力を注いでいます。だからこそ私も、より厳しい目線でチェックするように心がけています。市場で、真にお客様から歓迎されるような完成度を実現しなければ、これまでの苦労が無意味になってしまうからです。幾度にわたっておこなってきたトライアルで指摘した問題点がすべて解消できたときは、自分も含めて全関係者の努力が実を結んだ気がしてとてもうれしかったですね。