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電算機専用パッケージエアコンは、コンピューター室のフリーアクセスフロア(床下)に調和空気を吹き出す下吹出型です。
インバーター型コンパクトタイプは、新構造の採用により、コンパクト化を実現し、顕熱能力に配慮。また、メンテナンス性にも配慮した多彩な機能により、サーバールームに適した空調環境をご提供します。


インバーター R410A [冷房専用] 受注対応

コンパクト性を追求

室内ユニットは、従来機*1*2に比べて幅寸法を小さくしたことで、より多くの台数を設置できるため、コンパクトで高い冷却効果を実現し、IT機器の発熱量増加に対応します。また、NP450型・NP900型は、非常用エレベーター*3での搬入が可能です。

■コンパクト性 情報通信向けエアコンを設置する壁面長さ当たりの顕熱能力による評価

<壁面長さ当たりの顕熱能力について>
室内ユニットは情報通信機械室の壁面に沿って据え付けるのが一般的です。このため情報通信機械室内の発熱に対応できる顕熱能力は、[情報通信機械室の壁面に沿って据え付けできる室内ユニット台数]によって制限されるため、壁面長さ当たりの顕熱能力で評価するものであり、コンパクト性の指標となります。

従来の15馬力相当機種*1と16(32)馬力相当機種との比較

従来の20馬力相当機種*2と22(44)馬力相当機種との比較

増大するIT機器の発熱に対応

室内ユニット

ほぼ同等容量の従来機*1*2と比べて同じ壁面長さ当たりの顕熱能力*4が大幅アップ。

室外ユニット

ほぼ同等容量の従来機*1*2と比べて投影面積当たりの顕熱能力*4室外ユニットの投影面積当たりの顕熱能力

室外ユニットの投影面積当たりの顕熱能力

従来機 P400型*1:顕熱能力43.5kW*4÷(幅1,910mm×奥行750mm)=30.4kW/m2
従来機 P530型*2:顕熱能力55.4kW*4÷(幅1,910mm×奥行750mm)=38.7kW/m2
コンパクトタイプ
NP450型:顕熱能力45.0kW*4÷(幅1,080mm×奥行830mm)=50.2kW/m2
NP630型:顕熱能力63.0kW*4÷(幅1,850mm×奥行830mm)=41.0kW/m2

パイプシャフト

断熱材を含む冷媒配管断面積当たりの顕熱能力*4もほぼ同等容量の従来機*1*2と比べて大幅アップ(配管相当長70m以下)

*
古河電気工業(株)高耐熱・高難燃性断熱被覆鋼管サーモイン®チューブSN-UGAタイプを使用した場合。
*1
RP-P400ACV1(2013年まで販売の製品)
*2
RP-P530ACV1(2013年まで販売の製品)
*3
義務設置の非常用エレベーターの規格である「JIS A 4301 記号E-17-CO」による。
有効出入口寸法(幅1,000mm、高さ2,100mm)、奥行1,500mm。
*4
室内吸込空気乾球温度27℃・湿球温度19℃・室外吸込空気乾球温度35℃の条件で、冷媒配管は 水平片通7.5m(従来機は5m)で運転した場合の顕熱能力を示します。

搬入性の改善

分割搬入が可能(NP900型・NP1260型)

NP900型・NP1260型は分割タイプとし、構成室内ユニットをそれぞれ、NP450型(幅1,295mm×奥行900mm×高さ1,950mm)・NP630型(幅1,795mm×奥行900mm× 高さ1,950mm)と同寸法とすることにより、容易な搬入が可能です。

エレベーター搬入が可能(NP450[900]型のみ)

コンパクト化により、非常用エレベーター*5*6での搬入が可能です。

*5
義務設置の非常用エレベーターの規格である「JIS A 4301 記号E-17-CO」による。有効出入口寸法(幅1,000mm、高さ2,100mm)、奥行1,500mm。
*6
キャビネットなどを取り外すと奥行892mmになります。そのため、*5に記載のエレベーターより小さい義務設置でない非常用エレベーターでも搬入可能な場合があります。
*
台車は、製品に付属しておりませんので現地にて準備してください。

サーバールームの省エネ化に対応

大型ターボファンをはじめとした、各種省エネ構造・技術を採用。コンパクト化を図りつつも、省エネ化に配慮しました。

新室内送風機を開発

ファン単体効率を向上

本機に採用した大型ターボファンは、従来機に採用しているシロッコファンに比べ、ファン単体効率を約20%向上。室内ユニットのコンパクト化により機内通風抵抗が増加しても、消費電力を低減しました。

室内ユニットの機内通風抵抗の増加を緩和

Λ(ラムダ)型熱交換器の採用や送風機とモーターの直結などにより、室内ユニットをコンパクト化したことによる機内通風抵抗の増加を緩和しています。

電算機専用パッケージエアコン専用のスクロール圧縮機を採用

定評ある非対称歯形を採用

非対称歯形による吸入・漏れ損失の低減などで運転効率に配慮した、一般空調用の最新の高効率スクロール圧縮機をベースにしています。

インバーター圧縮機モーターをDC化

インバーター圧縮機モーターをDC化することにより、運転時間が長い低速回転域付近の効率に配慮しました。

運転範囲の拡大と効率のフラット化

通常は損傷防止の目的で使用する過圧縮防止弁を、運転範囲の拡大と効率のフラット化のために適用し、情報通信向け用途専用の圧縮機として新開発しました。

基本の省エネ機能を標準装備

インバーター制御

インバーター制御により、負荷に応じた能力で運転することができるため、レヒート制御などの無駄な運転を低減します。

高顕熱運転

サーバールームは静電気の発生を抑制するために湿度確保も重要ですが、通常の冷房運転では同時に除湿されてしまうため、これを補うための加湿が必要になります。高顕熱運転では除湿を極力抑えることで、除湿・加湿に費やされるエネルギーを抑えることができます。

さまざまな機能の搭載

情報通信機械室対応の機能を搭載

EMC性能

ノイズの発生を情報処理装置に関する基準(VCCI*1自主規制)に合わせて抑制しています。

*1
Voluntary Control Council for Interference by Information Technology Equipment(情報処理装置等電波障害自主規制協議会)

高調波対応

経済産業省資源エネルギー庁通達「高圧または特別高圧需要家の高調波ガイドライン」で、「ACL+DCL方式」に適用する6パルス換算係数Ki=1.4をクリアしています。(Ki=1.25)

吸込温度・吹出温度どちらの制御も可能

従来からの吹出温度制御に加え、サーバールーム向けに吸込温度制御も選択可能です。

停電自動復帰時間(再通電後の最小運転開始時間)の短縮(従来機との比較)

室内送風機:約15秒または30秒から、約3秒*2に短縮。
圧縮機:約60秒から、約25秒に短縮。

*2
停電時間が30秒程度以上の場合を示します。30秒程度未満の場合は長くなる場合があります。(NP450型・NP900型の場合)
*3
NP630(1260)型の場合は、もう1台の定速圧縮機がさらに1秒後に起動します。
*
NP900型・NP1260型は、構成室内ユニットごとの動作を示します。
〈備考〉
下記条件により圧縮機起動台数が変化しますが、図は全ての圧縮機が起動する場合で示します。(圧縮機構成はNP450(900)型はインバーター圧縮機1台+定速圧縮機1台、NP630(1260)型はインバーター圧縮機1台+定速圧縮機2台です。)
①停電時間2秒未満:停電前に運転していた圧縮機台数で起動します。
②停電時間5秒以上:運転開始操作で起動する圧縮機台数(設定可能)で起動します。
③停電時間2秒以上~5秒未満:上記①または②のどちらかの起動方法となります。
*
運転開始操作で起動する圧縮機台数は、全ての圧縮機(出荷時設定)と、インバーター圧縮機1台 のみより選択できます。なお、圧縮機保護のため設定した台数で起動しない場合もあります。
復電時、エアコンが十分な負荷を検知できた場合を示します。
上記は1号機設定(出荷時)の場合を示します。
号機設定により、室内送風機・圧縮機共に起動が順次遅延します。
号機設定 1号機(出荷時) 2号機 3号機 ... 15号機 16号機
遅延時間(秒) 0 1 2 ... 14 15

設置環境に応じて調整できる多彩な機能

除湿制御で湿度負荷に対応

高顕熱なインバーター型でありながら、一定風量で吹出温度制御も行える除湿制御機能を搭載。これにより、すき間から侵入する空気や外気の取入量によって生じる思わぬ湿度負荷にも対応可能です。

床下やレイアウトの状況変化に対応

操作パネルにより、室内ユニットの機外静圧が調整可能なため、床下の状況変化やレイアウトの変更に対応できます。

室外ユニットに低運転音モードを搭載

接点信号により、室外風量を低下させ、運転音を低減します。

*
この設定にした場合、消費電力は上昇します。

室外ユニットの機外静圧を変更可能(受注対応)

機外静圧を高静圧30Pa(標準は0Pa)に変更可能(受注対応)。室外ユニットの設置形態の自由度に配慮しました。

配線・配管が見えない施工が可能

室内ユニットの配線・配管は床下から取り出せるので、現地施工で配線・配管が見えない様に施工することが可能です。また、上方からの取り出し(ドレン関係は除く)にも対応可能です(受注対応)

集中制御への対応

BACnet®*4にも接続可能

オプションのBACnetアダプター(受注対応)を取り付けることでBACnet®にも接続が可能です。

*4
BACnet®A Data Communication Protocol for Building Automation and Control Network ASHRAEの登録商標です。
一般社団法人電気設備学会 BAS標準インターフェース仕様書 IEIEJ-P-0003:2000アデンダムa、IEIEJ/G-0006-2006またはANSI/ASHRAE規格135-2004BACnet 準拠

別置き操作パネル(オプション)もご用意

本体に搭載されている操作パネルとは別に、最大16台(NP900型・NP1260型の場合は8台)の遠隔操作やデータ確認が可能な別置き操作パネルをご用意しました。

メンテナンス性・工事性への配慮

メンテナンス作業を軽減

Vベルト交換やグリスアップ作業が不要

送風機とモーターの直結化により、半年ごとのVベルトの張りチェックや交換作業が不要。無給油ベアリングの採用により、15,000時間ごとのグリスアップ作業が必要ありません。

空冷式のため冷却水が不要

冷却水が不要のため、サーバー室内に水を持ちこまず安心です。また、水質管理や冷却塔のメンテナンスはもちろん、補給水の確保なども不要となり、水配管工事や水の凍結防止処置などの管理負担を軽減します。

室内ユニットに大型扉を採用

室内ユニットの大型扉は、製品付属の六角レンチで簡単に開閉可能。しかも右扉を開いた状態でも運転が可能なので、圧縮機などの運転状態を点検できます。

工事性の良いリモートコンデンサー型(圧縮機室内ユニット搭載型)を採用

長配管でも能力低下はわずか約1%

セパレート型(圧縮機室外ユニット搭載型)と比べて配管長さによる能力低下が少なく、最大配管長の場合でも能力低下を約1%(室外ユニットが上の場合)に抑えることができるため、台数選定が容易です。

室外に空調機用の電源盤不要

リモートコンデンサー型のため、室外ユニットは室内ユニットからの渡り配線により電源供給することができるので、室外ユニット側に電源盤は不要です。

パイプシャフトスペースの削減

圧縮機が室内ユニット側にあるリモートコンデンサー型は、現地施工の冷媒配管に温度の高い冷媒が流れるため、結露対策が不要です。したがって、保温材を薄くできるため、パイプシャフトスペースを削減できます。

主要なメンテナンスは屋内で実施可能

圧縮機や制御基板が室内ユニット側にあるため、主なメンテナンスは屋内で行え、天候に関係なく作業が可能です。

その他の工事性にも配慮

構成室内ユニットごとの電源で配線太さの細径化

NP900型・NP1260型は構成室内ユニットごとに電源線を引き込むため、配線太さが細くなり、床下での引き回しが容易です。

吹出温度センサーは室内ユニットに組み込み

吹出温度センサーは室内ユニットに組み込まれているため、床下への取り付けが不要です。

冷媒配管太さφ22.2mm以下と冷媒配管本数の低減を両立

冷媒配管本数を低減し、しかも冷媒配管太さをφ22.2mm以下にしました。これにより長尺巻配管が使用できるため、配管接続箇所を大幅に低減できます。また、継ぎ手などを使用することで、火気を用いずに配管接続ができ、火気を嫌うサーバールーム内での増設作業が可能になります。

NP450型 NP630型 NP900型 NP1260型
冷媒配管本数 2 3 4 6
*
NP450型・NP900型の場合は、配管相当長70m以下の場合を記します。

関連資料

デジタルカタログ

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カタログ名 カタログ番号 カタログ発行日 デジタルカタログページ
設備用
パッケージエアコン
HR-534P 2024年10月版 38ページ