電算機専用パッケージエアコンは、コンピューター室のフリーアクセスフロア(床下)に調和空気を吹き出す下吹出型です。
インバーター型コンパクトタイプは、新構造の採用により、コンパクト化を実現し、顕熱能力に配慮。また、メンテナンス性にも配慮した多彩な機能により、サーバールームに適した空調環境をご提供します。
室内ユニットは、従来機*1*2に比べて幅寸法を小さくしたことで、より多くの台数を設置できるため、コンパクトで高い冷却効果を実現し、IT機器の発熱量増加に対応します。また、NP450型・NP900型は、非常用エレベーター*3での搬入が可能です。
<壁面長さ当たりの顕熱能力について>
室内ユニットは情報通信機械室の壁面に沿って据え付けるのが一般的です。このため情報通信機械室内の発熱に対応できる顕熱能力は、[情報通信機械室の壁面に沿って据え付けできる室内ユニット台数]によって制限されるため、壁面長さ当たりの顕熱能力で評価するものであり、コンパクト性の指標となります。
ほぼ同等容量の従来機*1*2と比べて同じ壁面長さ当たりの顕熱能力*4が大幅アップ。
ほぼ同等容量の従来機*1*2と比べて投影面積当たりの顕熱能力*4室外ユニットの投影面積当たりの顕熱能力
断熱材を含む冷媒配管断面積当たりの顕熱能力*4もほぼ同等容量の従来機*1*2と比べて大幅アップ(配管相当長70m以下)
NP900型・NP1260型は分割タイプとし、構成室内ユニットをそれぞれ、NP450型(幅1,295mm×奥行900mm×高さ1,950mm)・NP630型(幅1,795mm×奥行900mm× 高さ1,950mm)と同寸法とすることにより、容易な搬入が可能です。
コンパクト化により、非常用エレベーター*5*6での搬入が可能です。
大型ターボファンをはじめとした、各種省エネ構造・技術を採用。コンパクト化を図りつつも、省エネ化に配慮しました。
本機に採用した大型ターボファンは、従来機に採用しているシロッコファンに比べ、ファン単体効率を約20%向上。室内ユニットのコンパクト化により機内通風抵抗が増加しても、消費電力を低減しました。
Λ(ラムダ)型熱交換器の採用や送風機とモーターの直結などにより、室内ユニットをコンパクト化したことによる機内通風抵抗の増加を緩和しています。
非対称歯形による吸入・漏れ損失の低減などで運転効率に配慮した、一般空調用の最新の高効率スクロール圧縮機をベースにしています。
インバーター圧縮機モーターをDC化することにより、運転時間が長い低速回転域付近の効率に配慮しました。
通常は損傷防止の目的で使用する過圧縮防止弁を、運転範囲の拡大と効率のフラット化のために適用し、情報通信向け用途専用の圧縮機として新開発しました。
インバーター制御により、負荷に応じた能力で運転することができるため、レヒート制御などの無駄な運転を低減します。
サーバールームは静電気の発生を抑制するために湿度確保も重要ですが、通常の冷房運転では同時に除湿されてしまうため、これを補うための加湿が必要になります。高顕熱運転では除湿を極力抑えることで、除湿・加湿に費やされるエネルギーを抑えることができます。
ノイズの発生を情報処理装置に関する基準(VCCI*1自主規制)に合わせて抑制しています。
経済産業省資源エネルギー庁通達「高圧または特別高圧需要家の高調波ガイドライン」で、「ACL+DCL方式」に適用する6パルス換算係数Ki=1.4をクリアしています。(Ki=1.25)
従来からの吹出温度制御に加え、サーバールーム向けに吸込温度制御も選択可能です。
室内送風機:約15秒または30秒から、約3秒*2に短縮。
圧縮機:約60秒から、約25秒に短縮。
号機設定 | 1号機(出荷時) | 2号機 | 3号機 | ... | 15号機 | 16号機 |
---|---|---|---|---|---|---|
遅延時間(秒) | 0 | 1 | 2 | ... | 14 | 15 |
高顕熱なインバーター型でありながら、一定風量で吹出温度制御も行える除湿制御機能を搭載。これにより、すき間から侵入する空気や外気の取入量によって生じる思わぬ湿度負荷にも対応可能です。
操作パネルにより、室内ユニットの機外静圧が調整可能なため、床下の状況変化やレイアウトの変更に対応できます。
接点信号により、室外風量を低下させ、運転音を低減します。
機外静圧を高静圧30Pa(標準は0Pa)に変更可能(受注対応)。室外ユニットの設置形態の自由度に配慮しました。
室内ユニットの配線・配管は床下から取り出せるので、現地施工で配線・配管が見えない様に施工することが可能です。また、上方からの取り出し(ドレン関係は除く)にも対応可能です(受注対応)
オプションのBACnetアダプター(受注対応)を取り付けることでBACnet®にも接続が可能です。
本体に搭載されている操作パネルとは別に、最大16台(NP900型・NP1260型の場合は8台)の遠隔操作やデータ確認が可能な別置き操作パネルをご用意しました。
送風機とモーターの直結化により、半年ごとのVベルトの張りチェックや交換作業が不要。無給油ベアリングの採用により、15,000時間ごとのグリスアップ作業が必要ありません。
冷却水が不要のため、サーバー室内に水を持ちこまず安心です。また、水質管理や冷却塔のメンテナンスはもちろん、補給水の確保なども不要となり、水配管工事や水の凍結防止処置などの管理負担を軽減します。
室内ユニットの大型扉は、製品付属の六角レンチで簡単に開閉可能。しかも右扉を開いた状態でも運転が可能なので、圧縮機などの運転状態を点検できます。
セパレート型(圧縮機室外ユニット搭載型)と比べて配管長さによる能力低下が少なく、最大配管長の場合でも能力低下を約1%(室外ユニットが上の場合)に抑えることができるため、台数選定が容易です。
リモートコンデンサー型のため、室外ユニットは室内ユニットからの渡り配線により電源供給することができるので、室外ユニット側に電源盤は不要です。
圧縮機が室内ユニット側にあるリモートコンデンサー型は、現地施工の冷媒配管に温度の高い冷媒が流れるため、結露対策が不要です。したがって、保温材を薄くできるため、パイプシャフトスペースを削減できます。
圧縮機や制御基板が室内ユニット側にあるため、主なメンテナンスは屋内で行え、天候に関係なく作業が可能です。
NP900型・NP1260型は構成室内ユニットごとに電源線を引き込むため、配線太さが細くなり、床下での引き回しが容易です。
吹出温度センサーは室内ユニットに組み込まれているため、床下への取り付けが不要です。
冷媒配管本数を低減し、しかも冷媒配管太さをφ22.2mm以下にしました。これにより長尺巻配管が使用できるため、配管接続箇所を大幅に低減できます。また、継ぎ手などを使用することで、火気を用いずに配管接続ができ、火気を嫌うサーバールーム内での増設作業が可能になります。
NP450型 | NP630型 | NP900型 | NP1260型 | |
---|---|---|---|---|
冷媒配管本数 | 2 | 3 | 4 | 6 |
画像をクリックするとデジタルカタログが開きます。
カタログ名 | カタログ番号 | カタログ発行日 | デジタルカタログページ |
---|---|---|---|
設備用 パッケージエアコン |
HR-534P | 2024年10月版 | 38ページ |