近年の省エネルギーに対する関心の高まりに伴い、業務用エアコンのJIS規格が2015年3月に改正されました。
これに伴い、より実際の使用状況に近い省エネルギー性の評価方法である新項目の表示をカタログに追加しました。
APF2015は、従来のAPF2006に対し、空調負荷や外気温度発生時間等をより実態に合わせた条件で算出した新しいAPFです。従来の5つの評価点に中間冷房中温・最小冷房中温・最小暖房標準3つの評価点が追加され、最大8つの評価点から算出されます。
モード | 評価点 | 測定空気条件 | モード | 評価点 | 測定空気条件 | |||||
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① | 冷房 | 定格標準 | 室外35℃DB | ⑤ | 暖房 | 定格標準 | 室外7℃DB/6℃WB | |||
② | 中間標準 | ⑥ | 中間標準 | |||||||
③ | 中間中温 | ★ | 室外29℃DB | ⑦ | 最小標準 | ★ | ||||
④ | 最小中温 | ★ | ⑧ | 最大低温 | ※ | 室外2℃DB/1℃WB |
★JIS B 8616の改正より追加 ※暖房低温から名称変更
「店舗・オフィス用エアコン」「ビル用マルチエアコン」「設備用エアコン」のうち、定格冷房能力が56kW*2以下の「空冷式冷房専用形」および「空冷式冷房・暖房兼用(ヒートポンプ)形」が対象となります。
店舗・オフィス用エアコン | ビル用マルチエアコン、設備用エアコン | ||
規格 | JIS B 8616:2015、 JRA 4002:2016 | ||
地区 | 東京 | ||
建物用途 | 店舗 | 事務所 | |
使用期間 | 冷房 | 5月7日~10月17日 | 4月19日~11月11日 |
暖房 | 11月17日~4月3日 | 12月3日~3月15日 | |
使用日数 | 週7日 | 週6日 | |
使用時間 | 8:00~21:00 | 8:00~20:00 |
業務用エアコンのJIS規格の改正に基づき、従来の音圧レベルから測定方法を変更したものです。
欧米においては、より実用的な運転音の表示として音響パワーレベルが使われています。
音源が発する音響エネルギーの大きさを基にした量です。音響パワーレベルは音源との距離や方向などの位置関係によらず、運転音の大きさによって一義的に決まりますので製品から発生する運転音がより正確に表示されます。
音源から発生した音のある1点における音の大きさ(音圧)を基にした量です。音圧レベル(運転音レベル)は測定点における値です。実際は音源から発生する運転音が同じでも、音源との距離や方向などの位置関係によっても変化します。
2010年省エネルギー法改正に伴い、業務用エアコンについても2015年度達成目標値(トップランナー基準値)が設定されました。これに対応し、各製造事業者はより省エネ性能の高い製品の開発により、2015年4月以降の出荷分より加重平均で目標基準値の達成が義務付けられています。
地球環境保護や温暖化防止をめざして、テレビ、OA機器、エアコン、照明器具や自動車などのエネルギー消費機器の中で、最も省エネ性能の高い製品(トップランナー)以上の性能を目標基準値に設定し、これより上をめざすという考え方が「トップランナー方式」です。
なお、トップランナー制度の対象となる機器は省エネルギー法第78条に基づき、以下3要件を満たすものとされています。
①日本国内で大量に使用される機械器具。
②使用に際し相当量のエネルギーを消費する機械器具。
③エネルギー消費効率の向上を図ることが特に必要なもの。
現時点で自動車や家電等29品目が対象特定機器に指定されています。
一例)乗用自動車・エアコンディショナー・テレビジョン受信機・電気冷蔵庫・電気温水機器(ヒートポンプ給湯機)・三相誘導電動機・電球形LEDランプ
■ 業務用エアコン2015年度トップランナー基準値(省エネルギー法 2015年度基準値)/グリーン購入法
40型 | 45型 | 50型 | 56型 | 63型 | 80型 | 112型 | 140型 | 160型 | 224型 | 280型 | ||
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省エネルギー法 (2015年度基準値) |
(4方向カセット形) | 6.0 | 5.9 | 5.9 | 5.8 | 5.8 | 5.7 | 6.0 | 5.7 | 5.5 | 5.1 | 4.8 |
(4方向カセット形) 以外 | 5.1 | 5.0 | 5.0 | 4.9 | 4.9 | 4.8 | 5.1 | 4.8 | 4.7 | 4.3 | 4.0 | |
グリーン購入法 | (4方向カセット形) | 5.2 | 5.2 | 5.2 | 5.1 | 5.1 | 5.0 | 5.2 | 5.0 | 4.8 | 4.4 | 4.2 |
(4方向カセット形) 以外 | 4.4 | 4.4 | 4.4 | 4.3 | 4.3 | 4.2 | 4.4 | 4.2 | 4.1 | 3.7 | 3.5 |
算出方法
算出条件
店舗・オフィス用エアコン | ||
規格 | JIS B 8616:2006 | |
地区 | 東 京 | |
建物用途 | 戸建て店舗 | |
使用期間 | 冷房 | 5/23 ~ 10/10 |
暖房 | 11/21 ~ 4/11 | |
使用日数 | 週7日 | |
使用時間 | 8:00 ~ 21:00 |
2015年度トップランナー基準値(省エネルギー法2015年度基準値)およびグリーン購入法は、APF2006<JIS B 8616:2006>に基づく値です。 |