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吸収式ヒートポンプは、従来利用できなかった排熱を高温側へ移動させることにより、加熱エネルギー量の節減を図るシステムです

主な特長

特長

地球温暖化防止による炭素ガスを主体とした温暖化ガス削減の要求が高まってきている中、各種熱源やボイラ、その他設備機器の省エネルギー化技術は年々進歩しております。
しかし、設備機器単独での省エネルギー化には限界があり、炭素ガスの削減目標の達成には、工場などから排出される排熱の有効活用による生産設備全体での省エネルギー化が重要です。
日立では、吸収式冷凍機の優れた特性を活かし、十分な信頼性と効率の良いサイクルを完成させ、排熱、排水の条件やプロセスの状況に合わせたシステムをお届け致します。

吸収式ヒートポンプシステム

吸収式ヒートポンプは、従来利用できなかった排熱を高温側へ移動させることにより、加熱エネルギー量の節減を図るシステムです。一般にプロセス側で冷熱源を利用する場合を冷凍システムと呼ぶのに対し、高温側の熱を利用する場合をヒートポンプと呼びます。このヒートポンプの中でも、吸収式は、ボイラで加熱する方式に比べ、加熱量を大幅に節減できます。また、圧縮式と比べ高い温度の温水が取り出せますので、工場内に冷熱源が豊富にあり、加熱(予熱)等のラインがある場合の省エネルギー化に利用できます。

サイクル概要

低温排熱そのものを主要な駆動源とし、駆動熱源の温度以上の温水を取出すことが可能。取出した高温水をプロセス過熱やプロセス洗浄等に利用できます。

■昇温型ヒートポンプ

駆動熱源の排熱温水温度以上の高温水を取出すことが可能。従来未利用であった排温水を有効に活用できるので、大幅な省エネルギー化を実現できます。

吸収式ヒートポンプシステム事例

■プロセス洗浄・加熱適用例

コジェネレーションシステムから90℃レベルの排温を回収して、排熱温度以上の140℃レベルの高温水(または0.2MPaレベルの蒸気)を供給することが出来る例です。

【熱源機】
第二種吸収式ヒートポンプ
加熱容量: 300kW
COP: 0.45
【試算条件】
蒸気単価: 3.5/kg(ボイラ蒸気)
年間運転時間: 8,000時間
【省エネ効果】
年間運転費: 約1,400万円削減

納入実績

日立の吸収式ヒートポンプは各業界で採用されています。

納入先 熱源(低温・排熱) 用途 温水温度 加熱容量 納入時期
機械メーカー エンジン冷却水 蒸気生成 133→137℃,0.2MPa 150KW 2006年
酒類製造メーカー アルコール蒸気 蒸留塔加熱 107→112℃ 2,475KW 2008年