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微燃性冷媒使用での安全性に配慮した室内ユニット・オプション部品をラインアップ

〈特長〉

冷媒R32を使用するビル用マルチエアコンは一般社団法人日本冷凍空調工業会のガイドラインに沿った設計・施工・保守が必要です。デジタルカタログ記載の安全対策要否判定方法にて安全対策が必要と判定された部屋には「安全対策」が必要となります。日立は、JRA規格(日本冷凍空調工業会が制定、発行する規格)「JRA GL-16」「JRA GL-20」「JRA4070」に準拠した室内ユニットの制御やオプション(冷媒検知警報器・安全遮断弁)をラインアップしました。

  • (注)室外ユニットも設置状況によっては安全対策が必要です。
    室外ユニット用冷媒検知警報器もご用意しますので、詳細は営業窓口までお問い合わせください。

冷媒検知警報器(オプション)

*冷媒検知警報器は下記の2パターンから選択いただきます。

パターン(1)

❶冷媒検知警報器(別置型)

室内に調和するデザインにしました。
ブラックは特注対応しています。(写真はホワイト)

パターン(2)

❷冷媒検知警報器(てんかせ4方向用)

室内ユニット(てんかせ4方向)に取り付けるタイプの冷媒検知警報器です。警報器はてんかせ4方向のコーナーカバー部、検知器は配管カバーの内部にセンサーを搭載しています。
警報器と検知器はセット品です。

  • (注)てんかせ4方向(基本パネル)のみのラインアップです。デザインパネルには取り付けできません。また、てんかせ4方向以外の室内ユニットには取り付けできません。

❸ 安全遮断弁(オプション)

冷媒検知警報器で冷媒漏えいを検知すると、安全遮断弁が作動し、室内ユニットへの冷媒供給を遮断します。これにより室内への冷媒漏えいを最小限に抑えます。

❹ インターロック機能(室内ユニット制御)

室内ユニットは、工場出荷時はインターロック(空調システムが運転不可)が機能しています。安全対策の要否等によりインターロックの解除方法が異なります。
詳細は技術資料をご参照ください。

冷媒R32 日立業務用空調機器 安全対策 要否判定ページのご案内

冷媒R32採用のビル用マルチエアコンを導入の際に、冷媒漏えい時の安全対策の要否判定を行うツールを掲載しているページのご案内です。

冷媒検知警報器・安全遮断弁・室内ユニットインターロック機能についての注意事項

デジタルカタログに一般社団法人日本冷凍空調工業会が発行する要求事項についての規格やガイドラインを記載しています。下記注意事項と合わせてご確認ください。

  • ● 本製品には冷媒漏えいセンサー(JRA4068適合品)が搭載されています。
  • ● 可燃性ガス(プロパン・メタンなど)を使用するガス機器や殺虫剤、ヘアスプレーなど可燃性ガス(LPGなど)を使用したスプレー類、薬や薬剤・塗料などを冷媒検知警報器の近くで使用しないでください。冷媒検知警報器内の冷媒漏えいセンサーが反応して運転できなくなることがあります。
  • ● 冷媒検知警報器は10年ごとに交換が必要です。冷媒漏えいセンサーの寿命が近づき運転開始から約9年6か月経過すると、多機能デザインリモコンに「冷媒漏えいセンサーを交換してください」と表示が出ます。冷媒検知警報器内の冷媒漏えいセンサーを交換しないまま使用しますと、万一、冷媒漏えいが発生した際に冷媒漏えいセンサーが正常に作動せず、事故や火災の原因になります。早めに交換を実施してください。
  • ● 一度反応した冷媒漏えいセンサーは、新しい冷媒漏えいセンサーへの交換が必要です。
  • ● 冷媒検知警報器は号機設定が必要です。詳細は技術資料をご参照ください。
  • ● 冷媒検知警報器(別置型)施工上の注意事項冷媒検知警報器の設置位置については、巻末の「据付・工事情報」をご確認ください。
  • ● 室内の外に警報器を設置する場合で、管理人室など関係者が常駐する場所に集中コントローラーを設置する場合は、集中コントローラーから冷媒漏えいのアラーム表示が可能です。
    適温適所EXはアラーム表示と警報音の発報が可能です。適温適所EZ・miniはアラーム表示のみとなります。警報音は外部出力にて現地調達の警報器をご使用ください。
    (警報器の推奨品は株式会社パトライト:NHV4-1D-Rです。詳細は株式会社パトライトへのお問い合わせをお願いします。)
  • ● 冷媒検知警報器、安全遮断弁は、1年に1回以上の回路検査が必要となります。回路検査の実施は多機能デザインリモコンから実施します。安全対策が必要な部屋には必ず多機能デザインリモコン(PC-ARFG3、PC-ARFG3(B))を設置してください。また、安全対策が必要な部屋の室内ユニットはリモコンレスには対応できません。
  • ● インターロック機能を解除するためには、製品の電気品箱ふたの裏側に貼り付けてあるインターロックピンが必要です。失くさないようご注意ください。
  • ● インターロックピンは室内ユニットの電気品箱ふたの裏側に付属しています。
  • ● 冷媒R32対応ビル用マルチエアコン以外の室外ユニットを接続する場合は、インターロックピンは不要です。電気品箱ふたの裏側から取り外して廃棄してください。

安全遮断弁の設置場所について

ガイドライン上の設置場所の詳細はデジタルカタログをご参照ください。安全遮断弁~室内ユニット間の配管総長(L1+L2)の上限長さは以下に従い安全遮断弁を設置してください。

室内ユニット合計容量 最も小さい部屋の床面積(㎡)*漏えい高さ1.8mの場合
10 15 20 25 30 35 40 45 50 55 60 65 70 75 80 85 90 95 100 105 110
22以上~65以下 14 40 40 40 40 40 40 40 40 40 40 40 40 40 40 40 40 40 40 40 40
66以上~105以下 - 18 40 40 40 40 40 40 40 40 40 40 40 40 40 40 40 40 40 40 40
106以上~149以下 - - 14 40 40 40 40 40 40 40 40 40 40 40 40 40 40 40 40 40 40
150以上~160以下 - - - 25 40 40 40 40 40 40 40 40 40 40 40 40 40 40 40 40 40
161以上~285以下 - - - - - - 20 40 40 40 40 40 40 40 40 40 40 40 40 40 40
286以上~351以下 - - - - - - - - 18 40 40 40 40 40 40 40 40 40 40 40 40
352以上~510以下 - - - - - - - - - - - 15 40 40 40 40 40 40 40 40 40
511以上~666以下 - - - - - - - - - - - - - - 15 40 40 40 40 40 40
667以上~748以下 - - - - - - - - - - - - - - - - 17 40 40 40 40
749以上~850以下 - - - - - - - - - - - - - - - - - - 12 39 40
*
以下の室内ユニットを含みません。以下の室内ユニットを含む場合は遮断後、最大冷媒濃度の確認が必要です。
ゆかおき横型、ゆかうめ、大型ゆかおき、外気処理エアコン。
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上表は漏えい高さ1.8mにおいて室内ユニット分の冷媒量が最大となる場合を示します。漏えい高さ、室内ユニット台数によって施工可能な範囲が変わるため、上表の許可する範囲外でも施工可能な場合があります。その場合は遮断後、最大冷媒濃度の確認が必要です。
*
遮断後最大冷媒濃度の計算方法については、技術資料をご確認ください。