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低外気温でも高い暖房性能を発揮。
新除霜方式で快適性を向上した冷暖切換型寒冷地向けマルチ

TNシリーズ RAS-AP TN
224~1000型
外気温度 ー15℃まで定格暖房標準能力キープ*1
外気温度 −25℃でも暖房運転可能
省エネルギー法2015年度基準値クリア*2
グリーン購入法基準値クリア*2
*1
標準機の定格暖房標準能力相当(日立寒冷地向けビル用マルチエアコンは標準機よりも高い定格暖房標準能力)
*2
対象製品は冷房能力が50.4kW以下の空冷式冷房・暖房兼用型のもの(組み合わせ機種は対象外)。

お客さまメリット①

【汎用性】豊富な製品ラインアップ

寒さ知らず(冷暖切換型 寒冷地向け)[TNシリーズ]では、224〜1000型をラインアップ。充実の製品ラインアップにより、大型オフィスビルや大型ホテルなどに対応可能です。また、従来型と比べて単体ユニットの容量を拡大したことでコンパクトに設置することが可能で室外ユニット間の接続工事も不要です。

●寒さ知らず[TNシリーズ]ラインアップ

高暖房能力

低外気温でも高い暖房性能を発揮

●低外気温運転時の暖房能力(280型の場合、「標準モード」時※1

●外気温度-10℃WB時の暖房能力比較(「標準モード」時※1

  • ※1 本製品には、暖房能力をセーブして運転を行う「省エネモード」を備えています。「省エネモード」設定時の仕様および設定方法については、技術資料をご確認ください。

すばやい暖房立ち上がりを実現

寒さ知らずは高い暖房立上がり性能で、寒い冬の朝も快適な暖房環境を提供します。

●暖房立ち上がり性能比較(外気温 -10℃WB)

  • ※2 起動後5分で温風吹き出しが40℃に達し、10分後には温度の変動が少なくなります。

室内ユニット てんかせ4方向(RCI-GP140K3)×2台との組み合わせによる試験結果
【条件】
室内吸込温度 : 20℃DB
外気温 : −10℃DB
室内外配管長 : 7.5m
測定場所 : 製造元の恒温試験室

  • (注)実使用時の立ち上がり時間は、熱負荷・選定機種・施工条件により異なります。

豊富な除霜機能

【快適性】着霜量検出機能により除霜運転の頻度を低減

「着霜量検出機能」で室外ユニットの着霜状態を細かく検知。これにより、除霜運転の頻度を低減するので、暖房運転は最大で約330分※1まで延長できます。
さらに着霜量に応じて2つの 除霜方式を自動で切り替え、暖房の快適性を損なわないよう、適切な除霜運転を行います。

  • ※1 外気温度-14℃DB/-15℃WBでの最大連続運転時間。連続運転時間は、外気温度などの条件により異なります。

吹出口付近の温度低下抑制

着霜量に応じて、「ホットガスバイパス除霜」と「逆サイクル除霜」の2つの除霜方式を自動で切り替え、暖房時の快適性を損なわないよう、適切な除霜運転を行います。ホットガスバイパス除霜は、室内熱交換器・配管の余熱を利用しないため、除霜中の室内ユニット吹出口付近の温度低下を抑制します。

  • (注)除霜運転中は室内ユニット吹出口付近の温度は低下します。ただし、室内ユニットのファンは停止します。

●ホットガスバイパス除霜と逆サイクル除霜の吹出口付近温度比較(イメージ)

室外ユニットベース部の凍結を抑制

室外熱交換器下部に着霜・着氷抑制熱交換器を配置。暖房運転時、減圧前の中温液冷媒を流し、熱交換器下部の着霜・着氷を抑制することで、ユニットベース部の凍結を抑えます。

●試験時の熱交換器

【快適性】除霜タイミングをずらすことで室温低下を抑制

H-LINK Ⅱに接続された2つの冷媒系統のうち1つが除霜準備または除霜中の場合、除霜運転が終了するまでもう1つの冷媒系統は除霜運転を行わず、2つの冷媒系統が同時に除霜運転となることを防止します。

【快適性】翌日の立ち上がり性能を向上

前日の運転停止前に除霜をしておくことで、翌日の暖房立ち上がりをスピーディーにおこないます。

  • (注)出荷時は無効です。室外ユニットの機能選択による設定が必要です。

パワフルな暖房性能を生み出すテクノロジー

ガスインジェクション圧縮機・ホットガスバイパス回路を採用

大容量+ガスインジェクション圧縮機

スクロール圧縮機にガスインジェクションサイクルを採用することにより、燃焼器や電気ヒーターを使用することなく低外気温での暖房性能の向上を図りました。

ホットガスバイパス回路

新たに、ホットガスバイパス回路を搭載しました。除霜運転時に四方弁の切り替えを行わず、暖房サイクルのまま除霜運転が可能です。

  • (注) 除霜運転中は、室内ユニットの暖房運転は行いません。

お客さまメリット②

【省エネ性】フレックスマルチ高効率シリーズの省エネ技術を展開することで設置面積ながら高APF※1と高COP※2を実現

寒さ知らずTNシリーズでは、フレックスマルチ高効率シリーズの省エネ技術を展開することにより、高APF※1と高COP※2を達成しました。

  • ※1 JIS B 8616:2015に基づく通年エネルギー消費効率。数値が大きいほど省エネ性能が高いことを示します。
  • ※2 JRA 4002:2016に基づく。

●各容量のAPF2015※1

●各容量の冷暖平均COP※2

【省エネ性】省エネ技術を結集し、電力の消費を大幅に低減

送風機・熱交換器・圧縮機の性能向上や圧縮機制御の改良により、年間の消費電力量を大幅に低減しました。また、電力使用量の低減により、CO2の排出量を大幅に低減。より環境負荷を抑えた製品としました。

●期間消費電力量・CO2排出量比較(10馬力相当システムの場合)

【試算条件】
規格: JIS B 8616: 2015
使用期間: 冷房 5月23日〜9月25日、暖房 10月19日〜4月24日
地区: 盛岡
建物用途: 事務所
使用日数: 週6日
使用時間: 8:00〜20:00
CO2排出係数 0.436kg-CO2/kWh(電気事業低炭素社会協議会の2021年度実績[確報値]による。)

【省エネ性】圧縮機のON・OFFを抑える「スムースドライブ2.0」制御※1を採用

スムースドライブ2.0制御※1

各室内ユニットからの必要負荷情報をもとに、室外ユニットにて適切な供給冷媒量を計算。インバーター圧縮機の回転数をコントロールし、必要負荷に応じた適正な冷媒量を室内ユニットに供給するスムースドライブ制御に、さらに詳細な室温情報を加え圧縮機の回転数をコントロールすることを可能としました。スムースドライブ制御に対して、さらに低負荷運転時の圧縮機のON・OFFを抑えつつ、スムーズに運転することで省エネ化を図りました。

  • ※1 スムースドライブ2.0制御の対応可能な室内ユニットは、「てんかせ4方向」「てんかせJr.」「てんかせ2方向」「てんかせ1方向」「ビルトイン」「てんうめ」「てんつり」「かべかけ」「ゆかおき」「エコノフレッシュ」「厨房用てんつり」「クールショットマルチ(吹出温度制御を除く)」となります。それ以外の室内ユニットが同一冷媒系統に接続された場合、またはPC-ARFG2を除くリモコンでリモコン内蔵サーミスターにより室温制御される場合には従来のスムースドライブ制御となります。

●「スムースドライブ2.0」制御のイメージ

「スムースドライブ2.0」制御の省エネ効果の検証例

●発生頻度の高い冷房時負荷率25%相当時の試験による比較

【節電】集中コントローラーからのセルフデマンド設定で節電に貢献

電力設定値を超える範囲の消費電力をカットし、最大電力の抑制に貢献できます。電流を自己検知して自動的にデマンド制御を行うので、信号配線工事は不要です。また、従来のデマンド信号によるデマンド制御も可能なので、状況に合わせてさまざまな操作を選べます。オプションの集中コントローラー(セントラルステーション適温適所EX・適温適所EZ・適温適所mini)から室外ユニットごとのスケジュール設定ができるので、設備管理者による設定および設定変更が可能です。

●セルフデマンド制御

●設定例 : 集中コントローラーを使いグループ単位でスケジュール設定を行う場合

  • (注1)電力設定値(%表示)は、あくまでも目安値です。本制御で使用する値は電流からの演算値を使用しているため、電力計の値とは精度が異なります。最大電を精度良く管理する必要がある場合には、専用のデマンドコントローラー(市販品)をご使用ください。
  • (注2)上記セルフデマンド設定をした場合、圧縮機の回転数を強制的に下げるため、能力は設定値に応じて低下します。
  • (注3)運転制御状態(保護制御など)によっては一時的に表示値よりも高くなることがあります。
  • (注4)本機能は最大電力(30分平均)を抑制する機能です。漏電遮断器、トランスなどの電源回路・電源配線の容量を小さくする目的でのご使用はできません。遮断器作動・機器故障の原因となりますのでご注意ください。
  • (注5)適温適所EZには、専用のデマンドコントローラーを必要としない、デマンドコントロール機能搭載モデル(PSC-A64GTD2)も用意しています。詳しくはデジタルカタログを参照ください。

【快適性】室内熱交換器「凍結洗浄」機能を搭載[日立独自]

室内熱交換器を凍らせて霜を付け、蓄えた霜を溶かして汚れを落とします。熱交換器の目詰まりを抑え、風量低下を抑制し、快適な空気環境の持続に貢献します。

  • (注)初期設定で室外ユニットの機能選択および多機能(デザイン)リモコンの「凍結洗浄」の自動洗浄を有効に設定する必要があります。

●てんかせ4方向と組み合わせた場合

【快適性】運転音低減機能を搭載

強制的に運転音低減を図る運転音低減機能を搭載しました。使用環境に応じて、運転音を3段階に設定できます。

●設定例:夜間の運転音を低減(10馬力相当の場合)

  • (注1) 夜間など、負荷の小さい条件でのみ使用可能です。
  • (注2) 強制的に圧縮機回転数・室外ファン回転数を下げるため、能力低下・運転範囲が限定されます。
  • (注3) 運転音は単体ユニットの場合の目安値です。運転制御状態によっては一時的に表示値よりも高くなることがあります。組み合わせユニットの場合、運転音は表示値よりも高くなります。
  • (注4) 運転音は音響パワーレベルの値です。

【省リスク】故障時も応急運転可能

室外ユニット故障時のバックアップ運転機能を装備。万一の故障時でもシステムの完全停止を防げます。

  • ●この機能は500型以上に適用されます。
  • ●故障検出(アラーム発生)後にリモコン操作または室外制御基板のスイッチ設定で応急運転が可能です。
  • ●応急運転は開始後8時間まで可能です。伝送異常など、故障内容によっては運転できない場合があります。

【省リスク】ローテーション運転による負荷の分散

構成室外ユニット間で負荷に応じて運転台数や圧縮機回転数を 自動制御することで省エネ運転します。さらに、構成室外ユニットの 圧縮機起動順をローテーションさせることで、各室外ユニットの運転 時間を平準化し、負荷を分散します。

  • ●この機能は500型以上に適用されます。
  • ●スイッチオフまたはサーモオフ時に行われます。

設計会社さまメリット

さまざまな配管施工制約に対応可能

室内外ユニット間の最大配管長や室内外間高低差などさまざまな配管施工制約に対応可能。大規模物件でも柔軟な設計が可能です。

  • ※1 室内ユニット接続台数および冷媒最大追加封入量に制限があります。詳細はデジタルカタログをご参照ください。
  • ※2 受注対応にて対応いたします。納品までに日数を要しますので、納期をお問い合わせください。
  • ※3 室外ユニットが室内ユニットよりも上に設置されている場合のみです。
  • ※4 外気処理エアコンについては、15m以内としてください。

室内ユニットを最大64台まで接続可能

室内ユニットの接続可能台数を最大64台(1000型の場合)まで拡大しました。これにより、室内ユニットの設置台数が多い建物への対応が可能になりました。

*
施工条件により接続可能台数が異なります。詳細はデジタルカタログをご参照ください。

高調波対応用アクティブフィルターを用意(オプション)

高調波対応として、室外ユニット内部に取付可能な、内蔵型のアクティブフィルターを用意しました。従来品と比べて高調波抑制効果が大きくなりました。

〈ご注意〉
本製品(別売アクティブフィルター)は、室外ユニットへの組み込み(取付けおよび電気配線作業)が必要となります。室外ユニットへの組み込み出荷(特注対応)の納期、価格については弊社営業窓口までお問い合わせください。現地での取付け(電気配線作業)を実施する際には、電気工事の有資格者による作業が必要となります。

  • ● 作業内容の詳細は、機種により異なりますので技術資料をご確認ください。
  • ● 作業内容により、作業に必要な人数などが異なります。

室外ユニットの各階設置にも対応

80Pa、60Pa、30Paの3段階の高静圧設定(現地設定)により、多種多様な各階設置に対応が可能になりました。

外調機の接続により快適環境を実現

建築物衛生法対応の大容量加湿タイプ(天井埋込型/壁ビルトイン型)や省エネ性の高いエコノフレッシュ(直膨コイル付き全熱交換器)など充実のラインアップから選定できます。 エコノフレッシュはビル用マルチ室外ユニット※1と組み合わせることで、CO2濃度を可視化できる環境センサー※2を用いて、CO2濃度が上昇した際、換気風量をアップし、外気負荷による室温変化を予測して能力調整が可能です。

  • ※1 フレックスマルチ【冷暖切換型】TG/TS/TZシリーズ、【冷暖同時型】TGX/TSX/TZXシリーズ、寒さ知らず【冷暖切換型】TNシリーズ、寒さ知らず【冷暖同時型】TNXシリーズのみの対応です。詳細は弊社営業窓口までお問い合わせください。
  • ※2 環境センサーは「exiida空気質管理サポート」の製品となります。詳細は弊社営業窓口までお問い合わせください。

施工会社さまメリット

NFC機能搭載

● サービスカバー開閉操作不要
● 手元で見やすくカンタン操作
● 取得データをCSV化(試運転報告書作業軽減)

〈 対象スマートフォン 〉
● iPhone※1 (機種: iPhone 7以降 OS: iOS※113.0以降)
● Android※2 (機種: Android OS搭載スマートフォン OS: Android 6.0以降)

  • ※1 Apple、iPhoneは、米国および他の国々で登録されたApple Inc.の商標です。
    iPhoneの商標は、アイホン株式会社のライセンスに基づき使用されています。
    iOSはCiscoの米国およびその他の国における商標または登録商標であり、ライセンスに基づき使用されています。
  • ※2 Androidは、Google LLCの商標または登録商標です。

耐風設計

風速60m/sまで耐えうる設計

実際の台風時の強風を再現した耐風性能試験を実施 。近年増えつつある大型台風を考慮した筐体構造を実現しました。

  • ※1(株)流機エンジニアリングつくばテクノセンター 大型ファンにて評価。

●耐風性能試験

・供試機: RAS-AP224SG2[新筐体(RAS-AP224TN)は同構造であり、同等の耐久性があることを確認済み]
・試験条件: 風速60m/s相当の風あて試験
・試験結果: 部品の飛散・冷媒配管亀裂などなし。運転可能な状態。

BCPに貢献します

BCP(事業継続計画)とは、各企業が自然災害や大火災、テロなどの緊急事態に遭遇した時に、事業資産の損害を最小限にとどめながら、中核となる事業の継続や早期の復旧を可能とするため、平常時に行うべき活動や緊急時における事業継続のための方法、手段などを決めておく計画のことです。空調機器は、私たちが生活する社会において重要なインフラの一つとなっています。近年は、地震や台風などの自然災害が増加しており、事業継続の観点でも災害時における空調機器の維持や故障時の早期復旧などの機能が重要視されてきています。

エレベーター※1による搬入が可能

構成ユニット[224~335型(8~12馬力相当)]ごとに搬入することで11人乗りエレベーター※1での搬入が可能です。

  • ※1 JIS A 4301に基づく一般乗用のエレベーター(11人乗り)による。有効出入口寸法(幅800mm、高さ2,100mm)、奥行1,300mm。
  • (注)本体の寸法については、デジタルカタログをご参照ください。

関連資料